Capital Insight 編集部
72の法則とは
72の法則は、複利運用で資産が2倍になるまでの年数を簡単に概算できる計算式です。電卓がなくても暗算で投資のリターンを評価できるため、投資家にとって便利なツールです。
72 ÷ 年利(%)= 資産が2倍になるまでの年数(概算)
72の法則の計算例
| 年利 | 2倍になるまでの年数 | 活用シーン |
|---|---|---|
| 1% | 約72年 | 預金(超低金利環境) |
| 2% | 約36年 | 債券投資 |
| 3% | 約24年 | バランス型ポートフォリオ |
| 5% | 約14.4年 | 株式インデックス投資 |
| 7% | 約10.3年 | 積極的な株式投資 |
| 10% | 約7.2年 | 高リスク・高リターン投資 |
例えば年利5%で運用できれば、約14.4年で資産が2倍になる計算です。新NISAで全世界株式インデックスに長期投資する場合、過去のデータでは年平均リターンがこの水準に近いケースもありますが、将来のリターンは保証されません。
72の法則の使い方
使い方1:投資商品の比較
「この商品は何年で2倍になるか」を即座に計算でき、投資商品の比較に役立ちます。年利3%の商品は約24年、年利5%なら約14年で2倍。この差を実感することで、リターンの重要性がわかります。
使い方2:インフレの影響を把握する
72の法則はインフレの影響にも使えます。物価上昇率が年2%なら、お金の実質的な価値は約36年で半分になります。預金だけではインフレに負けるリスクを直感的に理解できます。
使い方3:借金の膨らみ方を知る
借入金利にも適用できます。年利15%のカードローンなら、72÷15=約4.8年で借金が2倍に。高金利の借金がいかに危険かを理解するのに役立ちます。
72の法則の限界と注意点
- 概算値であり正確ではない:72の法則は近似式であり、実際の複利計算とは若干のズレがあります。正確な計算にはシミュレーターを使いましょう
- 一定の利回りを前提としている:実際の投資では利回りは年ごとに変動するため、72の法則通りにはなりません
- 税金・手数料を考慮していない:税引き後・手数料控除後の実質利回りで計算する必要があります。NISA口座なら非課税のため、表面利回りに近い実質利回りが期待できます
関連する法則
| 法則 | 計算式 | 用途 |
|---|---|---|
| 72の法則 | 72÷年利=2倍になる年数 | 資産が2倍になる年数の概算 |
| 114の法則 | 114÷年利=3倍になる年数 | 資産が3倍になる年数の概算 |
| 144の法則 | 144÷年利=4倍になる年数 | 資産が4倍になる年数の概算 |
筆者が金融データ分析の現場で見てきた中では、72の法則は「投資を始めるモチベーション」として最も効果的なツールです。「年利5%で14年で2倍」という直感的な理解は、長期投資を続ける原動力になります。また、インフレ版の72の法則(物価上昇率2%なら36年で購買力が半分)は、「預金だけでは足りない」ことを実感するきっかけとして有用です。
免責事項・出典
本記事は情報提供を目的として作成されたものであり、特定の金融商品の購入・売却を推奨・勧誘するものではありません。投資に関する最終的な判断は、ご自身の責任において行ってください。過去のリターンや利回りは将来の運用成果を保証するものではなく、金融商品の価値は市場環境により変動します。72の法則は概算であり、正確な計算結果とは異なります。
主な出典(最終確認: 2026年4月): 金融広報中央委員会 知るぽると、 金融庁 NISA特設ページ